まろ・ぶ【転ぶ】
[動バ五(四)] 1 ころがる。「犬のように—・びながら」〈有島・クララの出家〉 2 ひっくりかえる。倒れる。ころぶ。「地響して横様に—・びしが」〈紅葉・金色夜叉〉
みなみ‐がしら【南頭】
牛馬などの頭を南に向けること。南に向かわせること。「一隊の近衛騎兵は—に馬を疾(はや)めて」〈紅葉・金色夜叉〉
むけつ‐ちゅう【無血虫】
血のない虫の意で、むごい人をののしっていう語。「貴様如き—が」〈紅葉・金色夜叉〉
むしゃくしゃ‐ばら【むしゃくしゃ腹】
むしゃくしゃして腹立たしい気分。「這箇(こっち)も—で」〈紅葉・金色夜叉〉
めい‐そう【瞑捜/冥捜】
[名](スル)目を閉じて、心の中であれこれさぐること。「夫婦が地下に齎せし念念を—したり」〈紅葉・金色夜叉〉
めい‐めい【明明】
[形動][文][ナリ]はっきりしていて疑わしいところのないさま。「軽蔑の意を—に発表すべしというが」〈蘆花・思出の記〉 [ト・タル][文][形動タリ] 1 たいそう明るいさま。「田圃遥かに灯...
目(め)を側(そば)・める
憎しみや恐れのために正視できず横目で見る。「二人は逸早く—・めて紳士の風采を視たり」〈紅葉・金色夜叉〉
もう‐ぜん【惘然】
[ト・タル][文][形動タリ]「ぼうぜん(惘然)」に同じ。「貫一は—として佇めり」〈紅葉・金色夜叉〉
もも‐たび【百度】
百回。ひゃくど。また、度数の多いこと。「—千度(ちたび)繰返し」〈紅葉・金色夜叉〉
やごえ‐の‐とり【八声の鳥】
夜の明け方にしばしば鳴く鳥。にわとり。「四辺も震うばかりにて—は高く唱えり」〈紅葉・金色夜叉〉