地(ち)を掃(はら)・う
ほうきではき清めるように、すっかりなくなる。「古い金貨はあの時に—・ってしまったことを覚えている」〈藤村・夜明け前〉
つい【終/遂/竟】
物事のおわり。終局。最後。また、生命のおわり。多く、「ついの」の形で用いる。「—のすみか」→終(つい)に「相生町の二階で半蔵が送る—の晩も来た」〈藤村・夜明け前〉
つき‐しろ【月代】
1 月。「五つ時の空には地上を照らす—とてもない」〈藤村・夜明け前〉 2 「さかやき」に同じ。
つぎ‐た・てる【継(ぎ)立てる】
[動タ下一][文]つぎた・つ[タ下二]継ぎ立てをする。宿継(しゅくつ)ぎをする。「宿の伝馬役が無給でそれを—・てるような制度は改めたい」〈藤村・夜明け前〉
つとめ‐て
1 (前夜に何か事のあった場合の)翌朝。「男、いとかなしくて、寝ずなりにけり。—、いぶかしけれど」〈伊勢・六九〉 2 早朝。夜明けがた。「さて四日の—ぞ、皆みえたる」〈かげろふ・上〉
て‐あわせ【手合(わ)せ】
[名](スル) 1 相手となって勝負をすること。「有段者と—する」「碁の—」 2 売買の契約を結ぶこと。手打ち。「生糸の—も順調に行なわれた」〈藤村・夜明け前〉 3 相手との最初の戦い。「平家の...
て‐ばしこ・い【手捷い】
[形][文]てばしこ・し[ク]動作が機敏である。すばやい。「—・く父の背中を流した」〈藤村・夜明け前〉 [派生]てばしこさ[名]
てん‐めい【天明】
夜明け。明けがた。
とうてん‐こう【東天紅】
[副]《東の空が紅(あか)くなる意の漢字を当てたもの》夜明けを知らせる鶏の鳴き声を表す語。「竹林の外に—を唱う鶏の声聞いて」〈露伴・いさなとり〉
[名]鶏の一品種。長鳴き鶏(どり)の一。高知...
時(とき)をつく・る
鶏が鳴いて夜明けの時を知らせる。