さげ‐おび【下げ帯/提げ帯】
1 室町時代、宮中の女官などが用いた帯。幅は約20センチで、前に結んで垂らした。 2 江戸時代、御殿女中などが夏に締めた帯。両端に厚紙を入れ、背後で結んだ余りを左右に張って垂らしたもの。
さげ‐づと【下げ髱】
髪の後方下部の髱(たぼ)を下げて結う女性の髪形。江戸時代、奥女中の使い番以下の間に行われた。
さすり【摩り/擦り】
1 さすること。 2 《腰などをさする女の意から》(多く「おさすり」の形で)女中と妾を兼ねた女。おなで。 3 建築で、隣接する二面が同一平面にあること。面一(つらいち)。ぞろ。
さら‐やしき【皿屋敷】
江戸時代に流布した怪異巷説(こうせつ)。主家秘蔵の皿を割ったために自殺したり惨殺されたりした女中の亡霊が、皿の枚数を悲しげに数えるというもの。浄瑠璃「播州皿屋敷」、歌舞伎狂言「新皿屋舗月雨暈(し...
さん‐の‐ま【三の間】
1 昔、貴族の邸宅で、奥女中のいた部屋。 2 宇治川にかかる宇治橋の西詰めから第2と第3の橋脚の間。ここでくんだ水は茶の湯によいとされ茶人に珍重された。
しいたけ‐たぼ【椎茸髱】
江戸時代に御殿女中の間に流行した、左右の鬢(びん)を左右に張り出した髪形。また、その髪形の御殿女中。髱の形がシイタケに似ているところからいう。
しきのやまんば【四季の山姥】
長唄。11世杵屋六左衛門作曲。作詞は毛利家奥女中といわれる。文久2年(1862)初演。山姥が若いころの遊女時代の思い出を、四季の山巡りになぞらえてうたうもの。
し‐の‐じ【しの字】
女性の髪の結い方の一。髷(まげ)の後ろの形が、横から見ると「し」の字に似ているところからいった。江戸時代、大名家などの下働きの女中などが結った。しの字上げ。しの字髷(わげ)。
しも‐じょちゅう【下女中】
台所などで雑用をする女中。⇔上女中(かみじょちゅう)。
しろ‐きわ【白際】
江戸時代の女官や御殿女中などの化粧法。髪の生えぎわに墨で線を描き、その内側に白粉(おしろい)を塗ってぼかすもの。