かん‐と【奸徒/姦徒】
悪者ども。悪徒。「速(すみや)かに—の罪状を糺明(きゅうめい)し」〈藤村・夜明け前〉
かん‐とう【奸盗/姦盗】
たちの悪い盗賊。「其性—を為すの才あり」〈織田訳・花柳春話〉
かん‐ねい【奸佞/姦佞】
[名・形動]心が曲がっていて悪賢く、人にこびへつらうこと。また、そのさま。「—邪知」「宦官というと—な物のように聞えまするが」〈露伴・暴風裏花〉
かんねい‐じゃち【奸佞邪知】
[名・形動]心が曲がっていて悪知恵が働き、人にこびへつらうこと。また、そのさま。
かん‐ぶつ【奸物/姦物】
悪知恵のはたらく心のひねくれた人間。奸知にたけた人物。
かん‐ぷ【奸婦】
悪知恵に富んだ女。毒婦。悪婦。
かん‐ぼう【奸謀/姦謀】
悪だくみ。「賄賂(わいろ)をもって種々—を行い」〈藤村・夜明け前〉
かん‐みん【奸民/姦民】
よこしまな人民。
かん‐ゆう【奸雄/姦雄】
悪知恵を働かせて英雄となった人。奸知にたけた英雄。
かん‐らん【奸濫/姦濫】
よこしまで、みだらなこと。「政府の為に武夫の—を抑え其高名心を制したれども」〈田口・日本開化小史〉