まくら‐ぞい【枕添ひ】
添い寝をすること。また、その相手。「女は夫を—といひ、男は妻を—といふのす」〈滑・浮世床・二〉
まくら‐づく【枕付く】
[枕]枕をつけて寝る意から「妻屋(つまや)」にかかる。「家に行きていかにか我(あ)がせむ—妻屋さぶしく思ほゆべしも」〈万・七九五〉
枕(まくら)と枕(ま)・く
枕にして寝る。「沖つ波来寄する荒磯(ありそ)をしきたへの—・きて寝(な)せる君かも」〈万・二二二〉
枕(まくら)に就(つ)・く
床に就く。寝る。「安堵して既に—・かんとする頃」〈染崎延房・近世紀聞〉
枕(まくら)枕(ま)・く
枕として寝る。「道の後(しり)古波陀嬢子(こはだをとめ)を神の如(ごと)聞こえしかども相—・く」〈記・中・歌謡〉
枕(まくら)結(むす)・ぶ
草を結んで枕にする。旅寝する。「行末はいまいくよとか磐代(いはしろ)の岡のかやねに—・ばむ」〈新古今・羇旅〉
まくら‐もと【枕元/枕許】
寝ている人の枕のあたり。枕頭(ちんとう)。まくらがみ。まくらべ。
まくら‐ものがたり【枕物語】
寝物語のこと。「女郎しどけなくゆたかに、外の男と同じ—」〈浮・諸艶大鑑・五〉
枕(まくら)を重(かさ)・ねる
男女がたびたび一緒に寝る。情交を重ねる。「人目を忍んで—・ねる」
枕(まくら)を交(か)わ・す
男女が共に寝る。「—・した仲」