すん‐のび【寸延び】
少しずつ延びること。物事がのびのびになること。「言葉巧みに君を欺き、—の逃げ口上」〈逍遥・桐一葉〉
すん‐の‐ま【寸の間】
わずかの空間や時間。「用心きびしかりければ、—もなかりけり」〈曽我・五〉
すん‐ばく【寸白】
「すばく(寸白)」に同じ。〈日葡〉
すんば‐とうじん【寸馬豆人】
《荊浩「画山水賦」に記された山水画の手法から》遠くに小さく見える人馬。特に、画中の遠景の人馬をいう。
すんぱ‐もの【寸端物】
武士が佩用(はいよう)した刃渡り2尺(約60.6センチ)以上の刀に対し、それよりも短い刀。近世、商人・侠客(きょうかく)などが用いた。
すん‐びょう【寸描】
きわめて簡単な描写。スケッチ。「人物—」
すん‐びょう【寸秒】
ほんのわずかな時間。「—を争う」
すん‐ぴょう【寸評】
ごく短い批評。また、それを文章に表したもの。「選考委員の—を載せる」
すん‐ぶくろ【寸袋】
刀・脇差(わきざし)の鞘(さや)を覆う袋。多く革製。すぶくろ。
すん‐ぶん【寸分】
《「一寸」と「一分」の長さの意。「すんぷん」とも》(多く下に打消しの語を伴って副詞的に用いる)ごくわずかの分量または程度。少し。わずか。「—の狂いもない」「—たがわぬ正確さ」