こうじ【小路】
《「こみち」の音変化》幅の狭い道。町なかの狭い通り。⇔大路(おおじ)。
こうじ‐がくれ【小路隠れ】
1 少しの間身を隠すこと。「夕暮、夜の間にぞ、—せらるなるや」〈宇津保・国譲下〉 2 かくれんぼ。「稚子(をさなご)の—」〈根無草・後〉
こうじ‐ぎり【小路切り】
小路を横切ってまっすぐ行くこと。また、その場所。「—に、前後左右の敵を防ぎかねて」〈太平記・一七〉
こうじ‐な【小路名】
1 書状の宛名に官名や姓名などを書かないで、その人の住む所の名を書いて敬意を表すこと。一条に住む人にあてて「一条殿」とするなど。 2 宮中・院の女房に京の小路の名をつけて呼んだもの。春日(かすが...
こ‐うた【小唄】
1 「小歌(こうた)3」に同じ。 2 三味線音楽の一種。端唄(はうた)から変化した、三味線のつま弾きを伴奏とする短い歌曲。江戸末期に発生し、現代に及ぶ。江戸小唄。早間(はやま)小唄。 3 明治末...
こ‐うた【小歌】
1 平安時代、公的な儀式歌謡の大歌に対して、民間で流行した歌謡。また、五節の舞の伴奏歌曲である男声の大歌に対して、その前の行事で女官がうたう小歌曲をいう。 2 室町時代、民間に行われた手拍子や一...
こ‐うたい【小謡】
謡曲中の短い一節を、謡うために特に抜き出したもの。祝賀・送別・追善・宴席の余興など、場に応じたものを謡う。
こうた‐おどり【小歌踊(り)】
民俗芸能の一。中世から近世初期に流行した小歌に合わせて踊る風流(ふりゅう)踊り。新潟県柏崎市の綾子舞、東京都西多摩郡奥多摩町の鹿島踊りなどが有名。
こ‐うたせあみ【小打た瀬網】
打た瀬網の小さいもの。内湾などで、エビやカレイなどを捕らえるのに用いる。
こうた‐びくに【小歌比丘尼】
小歌をうたって勧進して歩く比丘尼。陰では売春を業とした。勧進比丘尼。「それは—とて、尼にする由承り」〈浄・百日曽我〉