さいわい‐びと【幸ひ人】
幸せな人。幸運な人。特に、高貴な人の寵愛を受けている人。「世のことぐさにて、明石の尼君とぞ、—に言ひける」〈源・若菜下〉
さかた‐でら【坂田寺】
奈良県高市郡明日香村にあった尼寺。継体天皇の時代に司馬達等(しばたつと)が結んだ草堂に始まるという。平安時代には金剛寺とも称したが、のち衰亡。
さげ‐あま【下げ尼/垂げ尼】
尼削(そ)ぎにした髪形。また、その人。「黒髪の色は変はらぬ—のまことの筋に身はなびきつつ」〈新撰六帖・二〉
さま‐かわ・る【様変はる】
[動ラ四] 1 ようすが普通と変わる。風変わりになる。「いと夜深う出でさせ給ふなるも—・りたる心地のみし侍るかな」〈源・須磨〉 2 剃髪して僧や尼になる。「—・りたる人々ものし侍りしに」〈かげろ...
さんじゅうさん‐じん【三十三身】
観世音が衆生を救うため、場合に応じて変化する33の姿。法華経普門品(ふもんぼん)に基づく。仏・辟支仏(びゃくしぶつ)・声聞(しょうもん)・梵王・帝釈(たいしゃく)・自在天・大自在天・天大将軍・毘...
さんじゅうに‐そう【三十二相】
1 仏のみが備えている、32のすぐれた身体的特徴。「仏本行集経」では、足下平満・足下千輻輪・手指繊長・足跟円好・足趺高隆・手足柔軟・手足指間具足羅網・踹如鹿王・正立不曲二手過膝・馬陰蔵相・皮膚一...
さん‐だいひほう【三大秘法】
日蓮宗で、本門の本尊、本門の題目、本門の戒壇の三つをいう。本尊とは法華経で明らかにされた久遠(くおん)の釈迦牟尼仏、題目とは南無妙法蓮華経の7字、戒壇とは本尊を礼拝し、題目を唱える場所を意味する...
ざ‐ぐ【座具/坐具】
1 すわるときに敷くもの。ござ・布団の類。 2 《(梵)niṣīdanaの訳。音写は尼師壇》比丘(びく)が所持する六物(ろくもつ)の一。座臥(ざが)の際下に敷く。
しかばね‐かんむり【尸冠】
漢字の冠の一。「尼」「居」「展」などの「尸」の称。
しきしゃまな【式叉摩那】
《(梵)śikṣamāṇāの音写》尼僧のうち、沙弥尼(しゃみに)から比丘尼(びくに)に至る間、2か年間の修行中の者。学法女。正学女。