ささめ【莎草】
スゲやチガヤのようなしなやかな草。編んで蓑(みの)やむしろを作った。「綾ひねる—の小蓑衣(きぬ)に着む涙の雨も凌(しの)ぎがてらに」〈山家集・下〉
さ‐ぞ【嘸】
《副詞「さ」+係助詞「ぞ」から》 [副](あとに推量の語を伴って)未知の経験を目前のことのように想像したり、他人の経験に共感したりするさま。さだめし。きっと。さぞかし。「旅行は—楽しかったでし...
さんが‐やき【さんが焼(き)】
なめろうを鮑(あわび)の殻などに詰めて焼いた料理。 [補説]房総地方の漁師が山で仕事をする際、魚を保存して食すために工夫したものという。「山河焼き」「山家焼き」とも書く。
さんげがくしょうしき【山家学生式】
平安初期の仏教書。1巻。最澄著。天台法華宗年分学生式(六条式)、勧奨天台宗年分学生式(八条式)、天台法華宗年分度者回小向大式(四条式)の3部の総称。弘仁9〜10年(818〜819)に順次成立。天...
しお・る【枝折る/栞る】
[動ラ四]《「撓(しお)る」と同語源で、木の枝を折りたわめるところからか》 1 木の枝などを折って、道しるべとする。「降る雪に—・りし柴もうづもれて思はぬ山に冬ごもりする」〈山家集・上〉 2 道...
しか‐しゅう【私家集】
勅撰集・私撰集に対して、個人の歌集。主に近世以前のものをいう。「山家集」「金槐(きんかい)集」など。家集。家の集。
し‐ま・く【風巻く】
[動カ四]《「し」は風の意》風が激しく吹きまくる。吹き荒れる。「伊吹の岳に雪—・くめり」〈山家集・中〉
しめい‐てんだい【四明天台】
宋初の高僧知礼の学系を伝える中国天台宗の一派。山家(さんげ)派と称して山外(さんがい)派と対立。天台の正統派。四明学。
しゃな‐ごう【遮那業】
日本の天台宗で、密教の学業のこと。最澄が山家学生式(さんげがくしょうしき)において、止観業(しかんごう)に対して設けた。
しらま‐か・す【白まかす】
[動サ四] 1 興をさまさせる。「山里の心の夢に惑ひ居れば吹き—・す風の音かな」〈山家集・下〉 2 勢いをくじく。しりごみをさせる。しらます。「矢種(やだね)を惜しまず散々に射ける間、寄せ手少し...