いろはじるいしょう【色葉字類抄】
平安時代の国語辞書。2巻または3巻。橘忠兼(たちばなただかね)著。天養元年〜治承5年(1144〜81)ごろに成立。平安末期の国語を頭音によっていろは47部に分け、漢字とその用法とを簡単に記す。「...
いんせい‐じだい【院政時代】
平安後期、白河・鳥羽・後白河3代の上皇(一説に、後鳥羽上皇の代も含む)による院政が行われた時代。上皇が院宣や、院の庁下文(くだしぶみ)を発給するなどして国政を掌握し、その実権は朝廷・摂関家をしの...
いん‐ぜん【院宣】
平安時代以降、院司が上皇または法皇の命令を受けて出す文書。
いん‐ぱ【院派】
平安後期から鎌倉時代にかけて、京都に造仏所を置いていた仏師の一派。院助・院覚など名が「院」で始まる仏師が多かったため、後世名づけたもの。
いん‐ふたぎ【韻塞ぎ】
漢詩の中の韻字を隠しておいて、当てさせる文字遊び。平安時代に流行。
いんぷ‐もん【殷富門】
平安京大内裏外郭門の一。西側上西門(じょうさいもん)と藻壁門(そうへきもん)の間にあり、北から2番目にあたっていた。西近衛門。伊福部門。→十二門
いんべ【斎部/忌部】
《「いみべ」の音変化》姓氏の一。大和朝廷で中臣(なかとみ)氏と並んで祭祀(さいし)をつかさどった一族。平安初期に忌部を斎部と改称。いむべ。 [補説]「斎部/忌部」姓の人物斎部広成(いんべのひろなり)
う【竽】
奈良時代に中国から伝来した竹製の管楽器。大型の笙(しょう)で、音が笙より1オクターブ低く、雅楽に用いられたが、平安中期にすたれた。竽の笛。
うえき‐もん【右掖門】
平安京内裏の門の一。承明門の西、安福殿の南にあり、左掖門(さえきもん)に対する。
うきた‐の‐もり【浮田の森】
奈良県五條市の荒木神社の森。[歌枕]「かくしてやなほやなりなむ大荒木の—の標(しめ)にあらなくに」〈万・二八三九〉 [補説]のちには、京都市伏見区淀本町の与杼(よど)神社の森にもいうが、平安時代...