へいけ‐だに【平家谷】
平家の残党が隠れ住んだという伝説のある土地。新潟県村上市の三面(みおもて)、徳島県三好市の祖谷(いや)、熊本県八代市の五家荘(ごかのしょう)など。
へいけ‐どり【平家鳥】
アビのこと。瀬戸内海地方でいう。
へいけにょごのしま【平家女護島】
浄瑠璃。時代物。五段。近松門左衛門作。享保4年(1719)大坂竹本座初演。平家物語の諸説話に取材。謡曲「俊寛」に基づいた二段目の「鬼界ヶ島」の段が有名。
へいけ‐のうきょう【平家納経】
平清盛が平家一門の繁栄を祈願して長寛2年(1164)に安芸(あき)国の厳島神社に奉納した経巻。法華経28巻に無量義経・観普賢経、および般若心経・阿弥陀経と清盛の願文を加えた33巻からなる。華麗な...
へいけ‐びわ【平家琵琶】
1 「平曲」に同じ。 2 平曲の伴奏に用いる琵琶。雅楽の楽琵琶より小形で、4弦5柱(じゅう)。弦の柱と柱との間を左手で押さえて音を調節する。
へいけ‐ぶし【平家節】
狂言の謡(うたい)で、平曲めかしてうたう曲節。
へいけ‐ぼし【平家星】
《赤く見えるところから》「ベテルギウス」の和名。→源氏星
へいけ‐ぼたる【平家蛍】
ホタル科の昆虫。ゲンジボタルより小形で体長8ミリくらい。体は黒色、胸部は赤橙色で黒い縦線があり、尾端に発光器をもつ。幼虫は水田・池などにすみ巻き貝のカワニナを食べ、6月ごろ成虫になる。
へいけ‐もっかんりょう【平家没官領】
平家滅亡の際、朝廷に没収された平家一門の所領および所職(しょしき)。大部分が平家追討の勲功として源頼朝に与えられ、鎌倉幕府の重要な経済的基盤となった。
へいけものがたり【平家物語】
鎌倉時代の軍記物語。流布本は12巻に灌頂巻(かんじょうのまき)を加えたもの。信濃前司行長(しなののぜんじゆきなが)が作ったと徒然草にはあるが、作者・成立年ともに未詳。治承〜寿永期(1177〜1...