心(こころ)焼(や)・く
(「焼く」が四段活用の場合)胸を焦がす。心を悲しみもだえさせる。「冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかも我(あ)が—・く」〈万・一三三六〉 (「焼く」が下二段活用の場合)思い焦がれる。「人...
こころ‐やさし・い【心優しい】
[形][文]こころやさ・し[シク]心立てが素直である。やさしく思いやりがある。「—・い兄」
こころやさしきはんぎゃくしゃたち【心優しき叛逆者たち】
井上光晴の小説。東京の若者群像を、それぞれの一人称で描いた作品。昭和48年(1973)刊行。
こころ‐やす・い【心安い】
[形][文]こころやす・し[ク] 1 親しみやすく気がおけない。遠慮がない。気心がわかっている。「—・い間柄」 2 気がかりなことがない。安心である。「お—・うお休みください」 3 たやすい。簡...
こころやす‐だて【心安立て】
親しいのをいいことにして遠慮しないこと。「—からのいつもの毒舌だったが」〈中島敦・弟子〉
こころ‐やすめ【心休め】
心配や苦労などを忘れて、のんびりすること。気休め。
こころ‐やまし・い【心疚しい/心疾しい】
[形][文]こころやま・し[シク] 1 良心がとがめるさま。うしろめたい。「言われてみれば、十分に—・いものがあった」〈康成・雪国〉 2 心が穏やかでない。いらだたしい。不愉快だ。「さうざうしく...
心(こころ)病(や)・む
1 思い悩む。苦にする。「人知れぬわが通ひ路の…と詠めりければ、いといたう—・みけり」〈伊勢・五〉 2 怒る。恨む。〈名義抄〉
こころ‐やり【心遣り】
ふさいだ気持ちを晴らすこと。憂さ晴らし。「発病後は…俳諧や将棋の本なぞをあけて、朝夕の—としている」〈藤村・夜明け前〉
こころやり‐どころ【心遣り所】
心を慰める所。気晴らしをする所。「いかならむ仏の国にかは、かやうの折ふしの—を求めむと見えたり」〈源・匂宮〉