ほ・く【惚く/呆く】
《「ほぐ」とも》 [動カ四]知覚がにぶくなる。ぼんやりする。ぼける。「世にも—・きたることとそしり聞こゆ」〈源・常夏〉 [動カ下二]「ほける」の文語形。
ほけ‐し・る【惚け痴る】
[動ラ下二]ぼけてぼんやりする。「物を思ひ沈み、いよいよ—・れてものし給ふ」〈源・真木柱〉
ほけ‐びと【惚け人】
もうろくした人。「今はこよなき—にてぞありけむかし」〈源・若菜上〉
ほけほけ・し【惚け惚けし】
[形シク] 1 ひどくぼけている。「今はいと—・しうなり給ひたる人ばかりを頼みにてや」〈狭衣・三〉 2 何かに心を奪われぼんやりしている。ぼうっとしている。「—・しうて、つくづくと伏し悩み給ふを...
ほ・ける【惚ける/呆ける】
[動カ下一][文]ほ・く[カ下二]《「ほげる」とも》 1 「ほう(惚)ける2」に同じ。「遊びに—・ける」「かの中納言は—・けて、妻にのみ従ひて」〈落窪・三〉 2 「ぼ(惚)ける2」に同じ。「夕も...
ほ・る【惚る】
[動ラ下二]「ほ(惚)れる」の文語形。
ほれ‐ぐすり【惚れ薬】
1 相手に恋慕の情を起こさせるという薬。媚薬(びやく)。イモリの黒焼きなど。 2 《だれもがそれを恋い慕うところから》金銭。
ほれ‐こ・む【惚れ込む】
[動マ五(四)]すっかりほれる。深く好意を抱く。「人柄に—・む」
惚(ほ)れた腫(は)れた
恋に夢中になっていることを強めていう言葉。また、からかっていう言葉。
惚(ほ)れた目(め)には痘痕(あばた)も靨(えくぼ)
⇒痘痕(あばた)も靨(えくぼ)