かけ‐いね【懸(け)稲】
1 刈り取って稲木にかけた稲。《季 秋》 2 「懸け税(ちから)」に同じ。
かけ‐うた【懸(け)歌】
相手に対して言いかける歌。問いかけ歌。よびかけ歌。⇔返し歌。
かけ‐お【掛緒/懸緒】
1 冠や烏帽子(えぼし)をあごの下で結び留めるひも。 2 鎧(よろい)の袖につけて肩上(わたがみ)の袖付けの緒につなぎかけるひも。 3 掛け軸や御簾(みす)などを掛けるため、その上部につけてある...
かけ‐おどり【掛(け)踊り/懸(け)踊り】
1 大ぜいの人がそろって掛け合いで歌いながら踊ること。 2 老若男女が一団となって、町や村の境まで踊って行くこと。疫病神や害虫などを追い払う神送りの古い習俗の名残という。小町踊りはその一種。
かけ‐がみ【懸(け)紙】
1 贈答品の上包みに用いる紙。多く熨斗(のし)や水引(みずひき)などの形が印刷してある。また、仕出し弁当の折などを包む紙。 2 巻き紙などに書いた書状や文書(もんじょ)を包む紙の総称。時には礼紙...
かけ‐ことば【掛け詞/懸け詞】
一つの言葉に同時に二つの意味をもたせる修辞法。「立ち別れいなばの山の峰におふるまつとし聞かば今帰り来(こ)む」〈古今・離別〉の歌で、「いなば」に「立ち別れ往(い)なば」と「因幡(いなば)の山」の...
かけ‐ご【掛(け)子/懸け籠】
1 箱の縁に掛けて、その中にはまるように作った平たい箱。 2 《1が箱の底を隠すところから》隔て心。隠し事。底意。「ことばにも虚言(きょごん)なく心にも—なし」〈浄・嫗山姥〉
かけ‐ごう【掛(け)香/懸(け)香】
調合した香を絹の小袋に入れたもの。室内にかけたり、女性が懐中したり、ひもをつけて首にかけたりした。におい袋。《季 夏》「—や派手な浴衣の京模様/碧梧桐」
かけご‐ぬり【掛(け)子塗(り)】
土蔵の観音開きの扉の合わさる部分に、左右が組み合うように段をつけて漆喰(しっくい)を塗ること。
かけ‐ざかな【懸(け)魚】
「懸けの魚(うお)1」に同じ。