ふだ‐さし【札差】
江戸時代、蔵米取りの旗本・御家人に対して、蔵米の受け取りや売却を代行して手数料を得ることを業とした商人。取次業の他にその蔵米を担保にして金融業を行い、巨富を畜えた。名の起こりは、蔵米受取人の名を...
ふだ‐せん【札銭】
1 江戸時代、振り売り許可の札を受けたときに納めた金銭。 2 「木戸銭(きどせん)」に同じ。「諸見物の—を売りけるに」〈浮・永代蔵・四〉
ふだ‐の‐つじ【札の辻】
江戸時代、官の制札を立てた辻。現在、多く地名として残る。
ふ‐ち【扶持】
[名](スル) 1 助けること。扶助すること。「ねんごろに—して置かれたが」〈芥川・奉教人の死〉 2 主君から家臣に給与した俸禄。江戸時代には、一人1日玄米5合を標準とし、この1年分を米または金...
ふっこ‐しんとう【復古神道】
江戸後期に荷田春満(かだのあずままろ)・賀茂真淵・本居宣長・平田篤胤(ひらたあつたね)らの国学者によって提唱された神道説の総称。儒教・仏教などの影響を受ける以前の日本民族固有の精神に立ち返ろうと...
ふっこやまとえ‐は【復古大和絵派】
江戸後期、田中訥言(たなかとつげん)を中心に古典的大和絵の復興をめざして生まれた画派。勤王思想と結びつき、浮田一蕙(うきたいっけい)・岡田為恭(おかだためちか)らは政治運動にもかかわった。
ふつうようし‐えんぐみ【普通養子縁組(み)】
養子が、実親との親子関係を維持したまま、養親と親子関係を結ぶ、通常の養子縁組。特別養子縁組に対していう。 [補説]養親と養子の同意により成立し、養子に年齢制限はない。成年に達すれば、養親になるこ...
ふつか‐ばらい【二日払ひ】
遊郭での勘定の支払い。江戸前期、上方(かみがた)の遊郭で毎月2日に支払う慣習があったことからいう。「—に、朔日の夜の寝覚めのよき事ひとたすかりなり」〈浮・好色盛衰記・一〉
ふていじ‐ほう【不定時法】
夜明けの始まりと日暮れの終わりを基準として昼夜を別々に等分する時法。季節や緯度・経度によって1時間(刻)の長さが昼夜で異なる。日本では室町時代後半から江戸時代まで用いられた。→時 →定時法
ふてらっ‐こ・い
[形]《近世江戸語》ふてぶてしい。ずうずうしい。「禿ども—・いと押して行き」〈柳多留・九〉