たおやめ‐ぶり【手弱女振り】
女性的で、優美・繊細な歌風。万葉集の「ますらおぶり」に対し、主として古今集以後の勅撰集に広くみられる詠みぶりをいう。
た‐お・る【手折る】
[動ラ五(四)] 1 道具を使わないで手で花や枝を折る。「桜の一枝を—・る」 2 女性をわがものにする。「うら若い淑女を—・る」
た‐がえ・る【手返る】
[動ラ四]鷹狩りで、放った鷹が鷹匠の手に返る。「おぼつかな—・る鷹もいかならんかりばの小野の雪ぐれの空」〈夫木・一八〉
た‐くさ【手草】
《「たぐさ」とも》歌ったり舞ったりするときなどに、手に持つもの。神楽の採り物としての笹など。「天の香山の小竹葉を—に結ひて」〈記・上〉
た‐くじり【手抉り】
上代、土を指先でえぐりへこませて作った粗末な土器。神前の供え物を盛ったもの。「天の—八十枚」〈神武紀〉
た‐くふら【手腓】
「たこむら」に同じ。「さ猪(ゐ)待つと我が立たせば—に虻(あむ)掻き着き」〈雄略紀・歌謡〉
た‐ぐり【手繰り】
たぐること。また、その用具。「—網」「—船」
たぐり‐あ・げる【手繰り上げる】
[動ガ下一][文]たぐりあ・ぐ[ガ下二]両手を交互に動かして上に引き上げる。「ロープを—・げる」
たぐり‐ぐるま【手繰り車】
井戸などで、つるべの綱をたぐるために仕掛けた滑車。
たぐり‐こ・む【手繰り込む】
[動マ五(四)]たぐって自分の手元へ引き寄せる。「網を船に—・む」