うち‐まつ【打ち松】
篝火(かがりび)に入れて燃やす、折った松。松明(たいまつ)。「檀(まゆみ)の木の下に、—おどろおどろしからぬ程に置きて」〈源・篝火〉
うち‐まめ【打(ち)豆】
大豆を水に浸してふやかし、木槌(きづち)で打ちつぶしたもの。汁に入れたり煮たりして食べる。
うち‐まも・る【打(ち)守る】
[動ラ五(四)] 1 見つめる。じっと見守る。「流石(さすが)に口には出し得ず、ただ彼の顔を—・った」〈独歩・悪魔〉 2 しっかり守る。「固く本営を—・り」〈染崎延房・近世紀聞〉
うち‐み【打(ち)見】
ちらっと見たところ。ちょっと見。「—には十五六と思わる」〈独歩・源叔父〉
うち‐み【打(ち)身】
1 身体を強く打って、皮下組織に起こる傷。打撲傷。 2 刺身。「鱸(すずき)なりとも—でとおしゃるか」〈虎明狂・鱸庖丁〉
うち‐みず【打(ち)水】
[名](スル)道や庭に水をまくこと。水撒(ま)き。また、その水。特に、夏の夕方などに涼をとるためにまく。《季 夏》「—や砂に滲みゆく樹々の影/亜浪」
うちみだり‐の‐はこ【打ち乱りの箱】
底の浅い、方形の箱。古くはふたがあって、女性が髢(かもじ)や手ぬぐいなどを入れるのに用いたが、のちには化粧道具や所持品なども入れた。乱れ箱。うちみだり。「御櫛(みぐし)の箱、—、香壺(かうご)の...
うち・みる【打ち廻る】
[動マ上一]めぐる。めぐり歩く。「—・みる島の埼埼(さきざき)かき廻(み)る磯の埼落ちず」〈記・上・歌謡〉
うち・みる【打(ち)見る】
[動マ上一][文][マ上一]ふと目に留める。ちょっと見る。「—・みる所は保(たもつ)と同年位(くらい)であった」〈鴎外・渋江抽斎〉
うち‐む・る【打ち群る】
[動ラ下二]群がる。集まる。「馬並(な)めて—・れ越え来(き)今見つる吉野の川をいつ還り見む」〈万・一七二〇〉