おし‐て・る【押し照る】
[動ラ四]一面に照る。照り渡る。「窓越しに月—・りてあしひきのあらし吹く夜は君をしそ思ふ」〈万・二六七九〉
おしてる【押し照る】
[枕]一面に照り光る難波(なにわ)の海の意から、地名「難波」にかかる。「—難波の国は葦垣の古(ふ)りにし里と」〈万・九二八〉
おしてる‐や【押し照るや】
[枕]「押し照る」に同じ。「—難波の津ゆり」〈万・四三六五〉
おし‐で【押(し)手】
《「おして」とも》 1 我(が)が強いこと。我を通すこと。「噺(はなし)をさせると—がきいていましたが」〈万太郎・末枯〉 2 箏(そう)の奏法の一。左手で弦を押さえて張力を高め、音に変化を与える...
おし‐とお・す【押(し)通す】
[動サ五(四)] 1 押して通す。また、無理に通す。「法案を—・す」 2 その主張や状態などを無理をしても変えずに貫く。「わがままを—・す」「和服で—・す」
おし‐とど・める【押し止める】
[動マ下一][文]おしとど・む[マ下二]ある行動に出ようとするのを、押さえてやめさせる。制止する。「転職しようとする娘を—・める」
おし‐と・める【押(し)止める】
[動マ下一][文]おしと・む[マ下二]「押しとどめる」に同じ。「女はあわてて—・めながら、覚えずワッとなかんとせしが」〈逍遥・当世書生気質〉
おし‐と・る【押し取る】
[動ラ四]無理に奪う。強奪する。「許さぬ物ども—・りて」〈徒然・一七五〉
おし‐なが・す【押(し)流す】
[動サ五(四)] 1 水流の激しい勢いで物を運び去る。「濁流が家を—・す」 2 時勢や感情など、意のままにならない強い力が動かす。「激情に—・される」
おし‐な・ぶ【押し靡ぶ/押し並ぶ】
[動バ下二] 1 力を加えてなびかせる。「婦負(めひ)の野のすすき—・べ降る雪に宿借る今日し悲しく思ほゆ」〈万・四〇一六〉 2 すべて一様にする。「軽々しう—・べたるさまにもてなすなるがいとほし...