うち‐い・ず【打ち出づ】
[動ダ下二] 1 広々とした所に出る。「田子(たご)の浦ゆ—・でて見ればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける」〈万・三一八〉 2 さっと出る。「谷風にとくる氷のひまごとに—・づる波や春の初花」〈古今...
うつむき‐ざま【俯き様】
1 顔を下に向けたかっこう。「—で笑いをこらえる」 2 うつむいた拍子。「—に目で合図を送る」
うて‐ず
負け惜しみの強いこと。また、その人。また転じて、無粋な者、やぼな者をいう。「かの田舎の—にせびらかされて頭(つぶり)が痛い」〈浄・冥途の飛脚〉 [補説]負ける、また、承服できる意の下二段動詞「う...
エコセーズ【(フランス)écossaise】
19世紀前半に流行した、4分の2拍子の速い舞曲。ベートーベンやショパンのものが有名。
えてんらく【越天楽/越殿楽】
雅楽。唐楽の小曲で、舞はない。平調(ひょうじょう)、早四拍子(はやよひょうし)のものが有名であるが、古くは盤渉(ばんしき)調で奏され、また黄鐘(おうしき)調のものもある。その旋律に歌詞をつけた...
えん‐か【演歌/艶歌】
《「演説歌」から》 1 明治10年代に、自由民権運動の壮士たちが、その主義主張を歌にして街頭で歌ったもの。のちに政治色が薄くなり、悲恋・心中の人情歌をバイオリン・アコーディオンなどに合わせて歌う...
えん‐きょく【宴曲】
鎌倉中期から室町時代にかけて、貴族・武家・僧侶の間で流行した歌謡の一。院政時代の雑芸(ぞうげい)・今様(いまよう)の系統を引き、これに天台声明(しょうみょう)の節まわしを取り入れたもの。作者には...
おうぎ‐びょうし【扇拍子】
閉じた扇で手のひらや板の台などをたたいて拍子をとること。邦楽のけいこなどに行う。
扇(おうぎ)を鳴(な)ら・す
1 案内を請うとき、扇を打ち鳴らして人を呼ぶ。「一夜の戸口に寄りて、—・し給へば」〈源・総角〉 2 扇を手で打って歌などの拍子をとる。「あるいはうそぶき、—・しなどするに」〈竹取〉
おく‐じょうるり【奥浄瑠璃】
古浄瑠璃の一つで、近世初頭から奥羽地方の盲人たちによって語られてきたもの。扇拍子・琵琶・三味線などを伴奏にする。御国(おくに)浄瑠璃。仙台浄瑠璃。