かき‐いだ・く【掻き抱く】
[動カ五(四)]だく。抱きかかえる。かきだく。「わが子をひしと—・く」
かき‐いだ・す【掻き出だす】
[動サ四] 1 「掻(か)き出(だ)す1」に同じ。「大きなりける桶に、白き物をふた桶—・して」〈古本説話集・六二〉 2 取り出す。かきいず。「几帳の帷子(かたびら)のほころびより御髪(みぐし)を...
かき‐おこ・す【掻き起(こ)す】
[動サ五(四)] 1 火ばしなどでかいておこす。「炭火を—・す」 2 手で揺り動かして起こす。また、抱いて起こす。「この御かたはらの人を—・さむとすと」〈源・夕顔〉
かき‐おとし【掻き落(と)し】
陶磁器の装飾技法。器の表面の釉(うわぐすり)や化粧土を掻き落とし、模様を表す。中国の磁州窯などで多用。
かき‐おと・す【掻き落(と)す】
[動サ五(四)] 1 ひっかくようにして落とす。「こびりついた泥を—・す」 2 いきおいよく切って落とす。「首ヲバ唱(となふ)泣ク泣ク—・イテ直垂(ひたたれ)ノ袖ニ包ミ」〈天草本平家・二〉
かき‐おろ・す【掻き下ろす】
[動サ五(四)] 1 かいておろす。下の方に向かってかく。「屋根に積もった雪を—・す」 2 引いている牛や馬をはずして、車の轅(ながえ)を地に置く。「関山に皆下りゐて、ここかしこの杉の下に車ども...
かき‐かえ・す【掻き返す】
[動サ四]琴爪(ことづめ)や撥(ばち)の裏で弦をはじいて鳴らす。「—・したる音(ね)の珍しく今めきて」〈源・若菜下〉
かき‐かぞ・う【掻き数ふ】
[動ハ下二]数える。「秋の野に咲きたる花を指(および)折り—・ふれば七種の花」〈万・一五三七〉
かき‐かぞう【掻き数ふ】
[枕]一つ二つと数える意から、「二(ふた)」にかかる。「—二上山に神さびて」〈万・四〇〇六〉
かき‐がつお【掻き鰹】
かんな・小刀などで削った鰹節(かつおぶし)。けずりぶし。