くに‐さと【国里】
1 国と里。国または里。「あたり近き—までも、いよいよいそほを貴みあへりけり」〈仮・伊曽保・上〉 2 生まれ故郷。郷里。「おことの—はいづくの人ぞ」〈謡・桜川〉
くに‐じまん【国自慢】
故国や故郷を自慢すること。お国自慢。
くに‐ところ【国所/国処】
《「くにどころ」とも》生まれ故郷。郷里。「是れ—の差別もなく、演劇さかえて奇異譚衰うる所以なり」〈逍遥・小説神髄〉
くに‐なまり【国訛り】
その地方特有の語法・アクセント・発音など。また、生まれ故郷の言葉。国言葉。
くに‐へ【国方/国辺】
《「くにべ」とも》国の辺り。故郷の方。国。地方。「海原(うなはら)に霞たなびき鶴(たづ)が音の悲しき夕は—し思ほゆ」〈万・四三九九〉
くに‐もと【国元/国許】
1 その人の郷里。故郷。「—の母からの便り」 2 大名の領地。本国。
くに‐わかれ【国別れ】
故郷または自分の住んでいた国を離れて遠くに住んだり行ったりすること。「人の植うる田は植ゑまさずいまさらに—して我(あれ)はいかにせむ」〈万・三七四六〉
けつ‐べつ【決別/訣別】
[名](スル)いとまごいをして別れること。また、きっぱりと別れること。「故郷に—する」「同志と—する」
けものたちはこきょうをめざす【けものたちは故郷をめざす】
安部公房の長編小説。昭和32年(1957)刊行。ソ連軍が侵攻した敗戦前夜の満州から、ひたすらに故郷日本を目指して進む少年が辿る運命を描く。
こ【故】
[音]コ(漢) [訓]ゆえ ふるい もと ことさら [学習漢字]5年 1 昔の。以前の事柄。「故事・故実/温故・世故・典故」 2 古くからのなじみ。もとの。「故旧・故郷・故国・故主」 3 (「古...