だき‐まくら【抱(き)枕】
寝るときに手や足をのせ、抱くようにして使う筒状の寝具。かご状のものや、布の袋に綿を詰めた柔らかいものなどがある。→竹夫人(ちくふじん)
ちん【枕】
[常用漢字] [音]チン(慣) [訓]まくら 〈チン〉まくら。「枕席・枕頭/陶枕・氷枕」 〈まくら〉「枕木・枕詞(まくらことば)/草枕・氷枕・高枕・膝枕(ひざまくら)・夢枕」
て‐まくら【手枕】
腕を曲げて枕の代わりにすること。ひじまくら。たまくら。「—で横になる」
とう‐ちん【陶枕】
陶磁器製の枕。中国から渡来。夏に使われる。《季 夏》
なが‐まくら【長枕】
二人用の長いくくり枕。また、男女が共寝をすること。「男持ったも名ばかりぞ、益もなき—科(とが)はなけれど成敗と」〈浄・蝉丸〉
なみ‐まくら【波枕】
1 《波を枕に寝る意から》船中で旅寝をすること。船路の旅。「海のあなたの遥けき国へいつも夢路の—」〈上田敏訳・海潮音・海のあなたの〉 2 枕もとに波の音が聞こえてくること。
にい‐たまくら【新手枕】
男女が初めて交わす共寝の手枕。男女の初めての契り。にいまくら。「—の心苦しくて、夜をや隔てむ」〈源・葵〉
にい‐まくら【新枕】
男女が初めて一緒に寝ること。初枕(はつまくら)。「—を交わす」
ぬり‐まくら【塗(り)枕】
漆塗りの箱枕。遊里などで用いた。
のういんうたまくら【能因歌枕】
平安中期の、能因による歌学書。作歌のための手引書で、後世の歌論書にも影響を与えた。成立年は未詳。