うり‐こか・す【売りこかす】
[動サ五(四)]惜しげもなくすっかり売ってしまう。売りとばす。「余った菊は花屋へ—・して」〈漱石・草枕〉
うりゅう‐やま【瓜生山】
京都市左京区北白川北東にある山。[歌枕]「—紅葉の中に鳴く鹿の声は深くも聞こえ来るかな」〈元真集〉
うわ‐おそい【上襲】
衵(あこめ)や袿(うちき)の上に重ねる衣。うわがけ。「この衵の—は、なにの色にかつかうまつらすべき」〈枕・八〉
うわ‐ぐも・る【上曇る】
[動ラ四]表面がくすんで見える。光沢が薄れる。「いと濃き衣(きぬ)の—・りたるに」〈枕・一〇〇〉
え【兄】
同性の者のうちの年長者。特に、兄弟・姉妹で年上の者。⇔弟(おと)。「かつがつもいや先立てる—をし枕(ま)かむ」〈記・中・歌謡〉 [補説]「え(兄)」と「おと(弟)」との複合が「えと(干支)」であ...
エア‐クッション【air cushion】
1 中に空気を入れたクッション。エアマットや空気枕の類。 2 圧縮空気の弾力を利用した緩衝装置。自動車の車体の支持などに用いる。空気ばね。
え‐が【垣下】
「えんが」の撥音の無表記。「君達(きんだち)の、斎院の—にとて、日の装束(さうぞく)うるはしうして」〈枕・二二二〉
え‐じま【絵島】
兵庫県淡路島、岩屋港の南東にある岩。月の名所。[歌枕]「さよ千鳥ふけひの浦に音づれて—がいそに月傾ぶきぬ」〈千載・雑上〉
えせ【似非/似而非】
[接頭]名詞に付く。 1 似てはいるが本物ではない、にせものである、の意を表す。「—文化人」「—学問」 2 つまらない、とるにたりない、質の悪い、の意を表す。「—牛ならましかば、ひかれて落ちて...
えせ‐ざいわい【似非幸ひ】
見せかけだけの幸福。「—など見てゐたらむ人は、いぶせくあなづらはしく思ひやられて」〈枕・二四〉