と‐しば【鳥柴】
鷹狩りの獲物を人に贈るとき、その鳥を結びつけた木。初めは柴につけたが、のち季節に応じて松・梅・桜・楓(かえで)などの枝を用いた。鳥付け柴。とりしば。
なら‐しば【楢柴】
楢の木の枝。「み狩する雁羽の小野の—の慣れは増さらず恋こそ増され」〈万・三〇四八〉
はしば【羽柴】
姓氏の一。織田信長の重臣である丹羽長秀と柴田勝家の姓の一字ずつを取って作られ、秀吉が豊臣姓を用いるまで使用。 [補説]「羽柴」姓の人物羽柴秀長(はしばひでなが)羽柴秀吉(はしばひでよし)
ふし【柴】
しば。「しながどる、や、猪名(ゐな)の—原」〈神楽・猪名野〉
ふし‐しば【伏し柴】
1 柴のこと。 2 マコモの別名。
ほう‐さい【包柴】
粗朶(そだ)で砂利を包み、棕櫚縄(しゅろなわ)などを堅く巻いたもの。護岸工事などに用いる。
ほね‐しば【骨柴】
小枝や葉を取り去った柴。「—の刈られながらも木の芽かな/凡兆」〈猿蓑〉
ま‐しば【真柴】
柴の美称。「—かる小野の細道跡たえて深くも雪のなりにけるかな」〈千載・冬〉
むら‐しば【叢柴】
群がり生えた、小さな雑木。「御狩する片岡山の—に降るべかりけり今日の霰(あられ)は」〈拾玉集・一〉
ろく‐さい【鹿砦/鹿柴/鹿寨】
敵の侵入を防ぐため、先のとがった竹や枝のある木などを鹿(しか)の角(つの)の形に立て並べた垣。さかもぎ。