なし【梨/梨子】
バラ科ナシ属の落葉高木。葉は卵円形。春の終わりごろ、白い5弁花をつけ、秋に大形で果皮に斑点のある実を結ぶ。果樹として栽培され、二十世紀などの青ナシと長十郎などの赤ナシがある。ナシ属には西洋ナシ・...
なし‐うち【梨子打ち】
《「な(萎)やしう(打)ち」の音変化。柔らかに作る意》「梨子打ち烏帽子(えぼし)」の略。
なしうち‐えぼし【梨子打ち烏帽子】
黒の紗(しゃ)や綾に漆を粗く塗って作った、先のとがった揉(もみ)烏帽子。近世は縁に鉢巻きをつけ、鎧直垂(よろいひたたれ)に用いた。
なし‐うり【梨瓜】
マクワウリの一品種。実は卵形で、果皮は灰白色。果肉は水分が多く甘味が強い。中国の原産で、明治初年に渡来。
なし‐かん【梨羹】
ナシの実をすりおろして漉(こ)した汁に、寒天・砂糖などを加えて流し固めた菓子。
なし‐しゅ【梨酒】
ナシの実のしぼり汁を発酵させて造った酒。また、ナシの実を焼酎と砂糖で漬けた果実酒。
なし‐じ【梨子地】
1 蒔絵(まきえ)の地蒔(じま)きの一。漆を塗った上に梨子地粉を蒔き、乾燥後、梨子地漆を塗って、漆を透かして梨子地粉が見えるように研いだもの。梨の実の表皮に似るのでいう。鎌倉時代に始まる。 2 ...
なしじ‐うるし【梨子地漆】
梨子地に用いる、黄色味を帯びた透明度の高い漆。生漆(きうるし)に雌黄(しおう)・梔子(くちなし)などを加えて作る。
なしじ‐おり【梨子地織(り)】
布の表面に縮緬(ちりめん)のしぼのようなものを出し、梨の実の表皮に似た外観をもたせた織物。婦人子供服地・着尺地・半襟(はんえり)などに用いる。花崗織(みかげお)り。
なしじ‐ぬり【梨子地塗(り)】
梨子地に塗ること。また、その塗り物。