や‐ふ【八節/八編】
節が八つあること。垣などの結い目が八段になっていること。転じて、節や段がたくさんあること。また、そのもの。「臣(おみ)の子の—の柴垣(しばがき)下とよみ」〈武烈紀・歌謡〉
やふ‐じまり【八節結まり】
結い目を幾段にもして厳重に結ぶこと。また、そのもの。「大君の御子(みこ)の柴垣(しばかき)—しまり廻(もとほ)し」〈記・下・歌謡〉
やぶ‐はら【藪原】
藪になっている広い土地。「はろばろに言(こと)そ聞こゆる島の—」〈皇極紀・歌謡〉
やま‐がく・る【山隠る】
[動ラ四]山に隠れる。山の陰に入る。「置目もや淡海の置目明日よりはみ—・りて見えずかもあらむ」〈記・下・歌謡〉 [動ラ下二]に同じ。「—・れ消えせぬ雪のわびしきは君まつの葉にかかりてぞ降る...
やま‐がた【山県】
山にあるあがた。転じて、山の畑。「—に蒔ける青菜も」〈記・下・歌謡〉
やま‐と【山処】
山のあたり。山。「泣かじとは汝(な)は云ふとも—の一本薄(ひともとすすき)」〈記・上・歌謡〉
やみ‐しし【病み猪】
病気のイノシシ。また、手負いじし。「—の吼(うた)き恐(かしこ)み」〈記・下・歌謡〉
ゆき‐あ・う【行(き)合う/行き逢う】
[動ワ五(ハ四)] 1 行く途中で偶然出あう。出くわす。いきあう。「駅で妹に—・った」 2 互いに出あう。交差する。重なる。「かささぎの—・はぬつまのほど寒みあかで別れし仲ぞ悲しき」〈曽丹集〉...
ゆつ‐まつばき【斎つ真椿】
神聖な椿の木。「新嘗屋(にひなへや)に生ひ立てる葉広(はびろ)—」〈記・下・歌謡〉
ゆんた
《「結い歌」または「読み歌」からという》沖縄県八重山地方に伝承される歌謡の一群。多くは長編の叙事詩で、労働の際に男女掛け合いで歌われる。