き‐び【気味】
《「きみ」の音変化。また「び」は「味」の漢音とも》気持ち。心持ち。「—が悪くって居ても起(た)っても居られませんもの」〈漱石・琴のそら音〉
きび‐よ・い【気味好い】
[形][文]きびよ・し[ク]「きみよい」に同じ。「御神楽(みかぐら)だけの事はありしも—・し」〈露伴・五重塔〉
きび‐わる・い【気味悪い】
[形][文]きびわる・し[ク]「きみわるい」に同じ。「—・くて触れない」
き‐み【気味】
1 ある事態や物事から受ける感じ。また、その感じた気持ち。きび。「—が悪い」「総て—のよい、きらびやかな、うつくしい、月は」〈二葉亭訳・めぐりあひ〉 2 いくらかその傾向にあること。「かぜの—が...
きみ‐あい【気味合(い)】
[名・形動] 1 気分。趣。また、気分のいいさま。趣のあるさま。「少し手持無沙汰の—で」〈木下尚江・良人の自白〉 「わが身と俺が立ち合ひとは、はて—なことぢゃの」〈浄・千両幟〉 2 相手に特別の...
きみあい‐の‐おもいいれ【気味合(い)の思い入れ】
歌舞伎の演技の一。相手の心を推量しながら、自分の気持ちをしぐさや表情で表すこと。
気味(きみ)がい・い
好ましく思っていない人が災難にあったり失敗したりして愉快である。いい気味だ。
気味(きみ)が悪(わる)・い
なんとなく恐ろしい。なんとなく気持ちが悪い。気味悪い。
きみ‐よ・い【気味好い】
[形][文]きみよ・し[ク]気持ちがよい。愉快である。「—・いやつ」
きみ‐わる・い【気味悪い】
[形][文]きみわる・し[ク]なんとなく不安で、恐ろしい。なんとなく気持ちが悪い。不気味である。「幽霊でも出そうな—・い家」