ため【溜め】
1 ためておくこと。また、ためておくところ。「バックスイングに—をつくる」 2 こえだめ。 3 江戸時代、牢(ろう)内で重病になった者および15歳未満の者を入れた施設。浅草と品川にあった。
ため‐い【溜め井】
用水をためておく井戸。
ため‐いき【溜め息】
気苦労や失望などから、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな吐息。「—が出るほど残念だ」「—をつく」
ためいき‐の‐はし【溜め息の橋】
《Ponte dei Sospiri》イタリア北東部、ベネト州の都市ベネチアにある、ドゥカーレ宮殿と旧監獄を結ぶ、運河上に架かる橋。この橋を渡り監獄に入れられた罪人たちが溜め息をつくことから、そ...
ため‐いけ【溜め池】
灌漑(かんがい)・防火などの用水をためておく人工の池。
ため‐おけ【溜め桶】
1 肥料とする糞尿をためておく桶。また、運ぶときに用いる桶。 2 醸造場で、酒・醤油などを入れておいたり運んだりするのに用いる桶。 3 「天水桶(てんすいおけ)」に同じ。
ため‐こ・む【溜め込む】
[動マ五(四)]ためてしまいこむ。盛んにためる。「たんまり金を—・む」
ため‐ずき【溜め漉き】
紙の手漉き法の一。簀(す)をはめた漉桁(すきげた)へ紙料液をすくい入れ、揺り動かして繊維の絡みをよくし、水を漏下させて紙の層を得るもの。→流し漉き
ため‐なみだ【溜め涙】
泣くまいとこらえて目にたまった涙。「言い終るや、堰(せき)止めかねし—、はらはらと流しぬ」〈樗牛・滝口入道〉
ため‐ぬり【溜め塗(り)】
漆塗りの一種。朱またはベンガラで漆塗りして乾燥させたあと、透漆(すきうるし)で上塗りしたもの。半透明の美しさがある。花塗り。