みけ‐つ‐くに【御食つ国】
天皇の食料を献上する国。「—志摩の海人(あま)ならしま熊野の小舟に乗りて沖辺漕ぐ見ゆ」〈万・一〇三三〉
八重(やえ)の潮風(しおかぜ)
はるか遠方の海路を吹いてくる風。「しるべせよ跡なき浪に漕ぐ舟のゆくへも知らぬ—」〈新古今・恋一〉
ゆき‐かぐ・る【行きかぐる】
[動ラ下二]語義未詳。行って求婚する意、または、行って寄り集まる意か。「湊(みなと)入りに舟漕ぐごとく—・れ」〈万・一八〇七〉
よし‐なし【由無し】
[形動ナリ]理由のないさま。「斯太(しだ)の浦を朝漕ぐ舟は—に漕ぐらめかもよよしこさるらめ」〈万・三四三〇〉
らし
[助動][○|○|らし|らし(らしき)|らし|○]活用語の終止形、ラ変型活用語の連体形に付く。 1 客観的な根拠・理由に基づいて、ある事態を推量する意を表す。…らしい。…に違いない。「もえわたる...
櫓櫂(ろかい)な・し
《船を漕ぐための櫓も櫂もないというところから》頼みとするものがないたとえ。