し‐くわ・う【為加ふ】
[動ハ下二]その上に、さらに加える。付け加える。「土御門殿いみじう払ひ、いとど修理—・へみがかせ給ふ」〈栄花・輝く藤壺〉
し‐こじら・す【為拗らす】
[動サ五(四)]病気の状態をかえって悪くする。しこじらかす。「—・した体熱が除(と)れようとも思えなかった」〈漱石・道草〉
し‐こなし【為熟し】
1 立ち居振る舞い。態度。「—の活発(はきはき)しない人で」〈二葉亭訳・夢かたり〉 2 物事をうまく処理すること。さばくこと。「親旦那のよろしく御—なされ、只今で三十四人ゆるゆると暮らし」〈浮・...
し‐こな・す【為熟す】
[動サ五(四)]物事を巧みにやってのける。「なんでも器用に—・す」
し‐さ・す【為止す】
[動サ四]やりかけて途中でやめる。「暑さのわびしきにそへて—・したることの今日過ぐすまじきをうちおきて」〈枕・三五〉
し‐ざま【為様】
1 物事をするようす。しかた。 2 衣服などの仕立て方。「着るべき物、常よりも心とどめたる色合ひ、—いとあらまほしくて」〈源・帚木〉
し‐し・る【為知る】
[動ラ四]実際にしてみて知る。「老の世に恋も—・らぬ人はさぞ」〈落窪・三〉
し‐す・う【為据う】
[動ワ下二]ある状態や立場に置く。意図をもってそこに据える。「父(てて)はただ我を大人に—・ゑて、我は世にも出で交らはず」〈更級〉
し‐すご・す【仕過ごす/為過ごす】
[動サ四]度を越えてする。やりすぎる。特に、郭遊びが過ぎて、他人の金に手をつける。「手代—・して、請人(うけにん)に預けられ」〈浮・禁短気・三〉
し‐すま・す【為済ます】
[動サ五(四)]うまくやってのける。「—・したりとほくそ笑む」