さ‐は【然は】
[連語]《副詞「さ」+係助詞「は」》そうは。そのようには。「え—申さで」〈源・夕顔〉 [接]⇒さ(然)ば
さは‐あれ【然はあれ】
[接]《連語「さは」+動詞「あり」の已然形「あれ」から》そうではあるが。されど。「—小説に諷意を寓して」〈逍遥・小説神髄〉
さは‐いえ【然は言え】
[接]そうはいうものの。「—今はみちもなし」〈落合直文・陸奥の吹雪〉
然(さ)はそう◦ず
そうでしょう。そうである。「およそ武士は二心あるを恥とす。ことに源氏のならひは—◦ず」〈古活字本平治・中〉
さ‐ば【然ば】
[接]《「さは」とも》それならば。それでは。さらば。「侍従の君呼び出でて、—、参り給へ、と言へば」〈源・蜻蛉〉
然(しか)はあれど
そうではあるが。「年経(ふ)れば齢は老いぬ—花をし見ればもの思ひもなし」〈古今・春上〉