へい‐そく【屏息】
[名](スル) 1 息を殺してじっとしていること。「敵艦依然港内に—して」〈独歩・愛弟通信〉 2 おそれて身を縮めること。「一片の命令の下に操觚者(そうこしゃ)は—し」〈魯庵・「破垣」に就て〉
へい‐ぶ【平蕪】
雑草の生い茂った野原。「艦上より—の曠原と見しは」〈独歩・愛弟通信〉
へん‐せつ【変節】
[名](スル)節義を変えること。信念・主義・主張などを変えること。「馬鈴薯党でのちに牛肉党に—したのだ」〈独歩・牛肉と馬鈴薯〉
へん‐ぺん【片片】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 きれぎれになっているさま。また、その一片が軽くひるがえるさま。「一葉の小舟—として、忽ち去り」〈独歩・愛弟通信〉 2 取るに足りないさま。「新聞の号外の投げ与...
ほ【歩】
[音]ホ(漢) ブ(呉) フ(慣) [訓]あるく あゆむ [学習漢字]2年 〈ホ〉 1 あるく。あゆむ。足の運び。「歩行・歩調・歩道/闊歩(かっぽ)・牛歩・競歩・散歩・譲歩・酔歩・速歩・徒歩・...
ほう‐じょう【豊壌】
[名・形動]土地が肥えていること。また、その土地や、そのさま。「我村落の美なる…そして—なるを祝福して後」〈独歩・帰去来〉
ほう‐せん【砲戦】
[名](スル)火砲を撃ち合って戦うこと。砲撃戦。「港内の敵艦が陸上の陸兵と—致し居る者と見えて」〈独歩・愛弟通信〉
ほう‐ほう【蓬蓬】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 葉が生い茂るさま。また、髪やひげが伸びて乱れているさま。「—と延びた髪」〈大岡・野火〉 2 蒸気や煙が勢いよく立ち上るさま。また、風が強く吹くさま。「シガーの...
ほ‐ぶ【歩武】
1 足のはこび。足取り。「彼等は漫なる—を以て歩み」〈独歩・愛弟通信〉 2 《「歩」は6尺または6尺4寸、「武」は「歩」の半分の意》わずかの距離。咫尺(しせき)。
ぼつ‐りょう【没了】
[名](スル) 1 すっかり沈むこと。また、すっかり沈めること。 2 まったくなくすること。「何時しか戦時殺伐の気を—致し候」〈独歩・愛弟通信〉