おとこ‐ぐるま【男車】
平安時代、男の乗り物とされていた牛車(ぎっしゃ)。「一条より詣づる道に、—二つばかりひきたてて」〈更級〉
おとこ‐こうぶり【男冠】
男が位階を与えられること。叙位。叙爵。→女冠(おんなこうぶり)
おとこ‐ごころ【男心】
1 男の気持ち。男に特有の心理。「—をだれが知る」 2 女にひかれる男の気持ち。男の浮気な心。「—をそそる」 3 女が男を恋い慕う心。「落窪はよに心とはせむと思はじ。—は見えざりつ」〈落窪・一〉
男心(おとこごころ)と秋(あき)の空(そら)
男の女に対する愛情は、秋の空模様のように変わりやすいということ。→女心と秋の空
おとこ‐ごろし【男殺し】
男を悩殺するほどあだっぽい美女。
おとこ‐さび【男さび】
男らしく振る舞うこと。⇔少女(おとめ)さび。「ますらをの—すと剣太刀腰に取り佩(は)き」〈万・八〇四〉
おとこ‐ざかり【男盛り】
男性の、心身ともに充実し、最も活力の旺盛な年ごろ。
おとこ‐しゅう【男主】
男の主人。「人の家の—ならでは、たかく鼻ひたる、いとにくし」〈枕・二八〉
おとこ‐しゅう【男衆】
1 男の人たち。おとこしゅ。おとこし。「御輿(みこし)を担ぐ—」⇔女子衆(おなごしゅう)/女衆。 2 男の奉公人。おとこしゅ。おとこし。⇔女子衆/女衆。 3 役者・芸者などの身の回りの世話をする男。
おとこ‐じまん【男自慢】
1 男が、自分の顔かたち、手腕などを自慢すること。「若い時には—であったかと思われるような」〈鴎外・金毘羅〉 2 女が、自分の夫や恋人を自慢すること。⇔女自慢。