まよ【眉】
「まゆ」の古形。「—のごと雲居に見ゆる阿波の山かけて漕ぐ舟泊まり知らずも」〈万・九九八〉
まよ‐がき【眉書き】
「まゆがき」に同じ。「—濃(こ)に書き垂れ逢はしし女(をみな)」〈記・中・歌謡〉
まよ‐ね【眉根】
「まゆね」に同じ。「青柳(あをやぎ)の細き—を笑(ゑ)み曲がり」〈万・四一九二〉
眉根(まよね)掻(か)・く
眉がかゆくて掻く。恋しい人に会える前兆とされた。まゆねかく。「月立ちてただ三日月の—・き日(け)長く恋ひし君に逢へるかも」〈万・九九三〉
まよ‐びき【眉引き】
眉墨で眉をかくこと。また、かいた眉。まゆひき。「振り放(さ)けて三日月見れば一目見し人の—思ほゆるかも」〈万・九九四〉
まよびき‐の【眉引きの】
[枕]低く平らな稜線のようすが眉の形に似るところから、「横山」にかかる。「妹(いも)をこそ相見に来(こ)しか—横山辺(へ)ろの猪(しし)なす思へる」〈万・三五三一〉
み【弥/眉/美/微】
〈弥〉⇒び 〈眉〉⇒び 〈美〉⇒び 〈微〉⇒び
み‐けん【眉間】
眉(まゆ)と眉との間。額の中央。「—のしわ」
みけん‐じゃく【眉間尺】
古代中国の説話中の勇士のあだ名。身長が高く、顔が大きく、両眉の間が1尺もあったところからいう。春秋時代の伍子胥(ごししょ)や、刀剣の名工干将(かんしょう)の子をいう。転じて、眉間の広いことや、その人。
みけん‐の‐ひかり【眉間の光】
仏の眉間の白毫(びゃくごう)から放つ光。