くるり‐や【矪矢】
桐またはヒノキで作った小鏑(こかぶら)の先端に、半月形の小雁股(こがりまた)をつけた矢。水面を跳ね進むので、水鳥を射るのに用いる。くるりの矢。くるり。
こう‐し【嚆矢】
1 《「嚆」は叫び呼ぶ意》かぶら矢。 2 《昔、中国で戦いを始めるとき、敵陣に向かって1を射たところから》物事のはじまり。最初。「二葉亭の『浮雲』をもって日本近代小説の—とする」
さ【矢/箭】
矢(や)の古称。「荒し男のいを—手挟み向かひ立ち」〈万・四四三〇〉
さし‐や【差し矢】
1 矢数(やかず)に用いる矢。炙篦(あぶりの)にし、カモの羽ではぎ、根を木で作る。 2 近距離の目標に対する矢の射かた。また、その方法で射る矢。「あるは遠矢に射る舟もあり、あるは—に射る船もあり...
さつ‐や【猟矢/幸矢】
狩りに用いる矢。さちや。「ますらをの—たばさみ立ち向かひ射る的形(まとかた)は見るにさやけし」〈万・六一〉
し【矢】
[音]シ(呉)(漢) [訓]や [学習漢字]2年 〈シ〉や。「一矢・嚆矢(こうし)」 〈や〉「矢面(やおもて)・矢印/弓矢」 [名のり]ただ・ちこう・なお [難読]猟矢(さつや)・征矢(そや...
しし‐や【猟矢/鹿矢】
狩猟用の矢。野矢(のや)。さつや。「—を打ちつがひ、よっぴいて放つ」〈曽我・八〉
しん‐や【心矢/真矢】
くい打ち機の一。中央に鉛直に立てられた長い鉄棒に孔をあけた鉄のおもりを通し、これを引き綱で上げ、鉄棒の下端に接するくいの頭に落として打ち込む。
スポーツ‐ふきや【スポーツ吹(き)矢】
細長い筒の先に入れた矢を吹いて円形の的に飛ばし、その得点を競う日本生まれのスポーツ競技。腹式呼吸を基本とした呼吸法を用いる。
す‐や【素矢/徒矢】
1 的をはずれた矢。 2 当てがはずれること。むだなほねおり。「今も話した通り三晩も—をした訳だから」〈和田定節・春雨文庫〉