たち‐ざけ【立(ち)酒】
1 立ったまま酒を飲むこと。また、その酒。 2 出発に際して飲む酒。旅行や婚礼・葬送など、家から出かけるときに飲む酒。「—のんで誰を野送り」〈浄・油地獄〉
たち‐し・く【立ち頻く】
[動カ四]次から次へと休みなく立つ。しきりに立つ。「英遠(あを)の浦に寄する白波いや増しに—・き寄せ来(く)あゆをいたみかも」〈万・四〇九三〉
たち‐しな・う【立ち撓ふ】
[動ハ四]しなやかに立つ。なよやかに立つ。「—・ふ君が姿を忘れずは世の限りにや恋ひ渡りなむ」〈万・四四四一〉
たち‐しゅう【立(ち)衆】
能・狂言の端役で、数人が同じ役目で一団となって登場するもの。能で軍勢・従者など、狂言で町衆・小鬼など。たちしゅ。
たち‐しょうべん【立(ち)小便】
[名](スル)道端などで、立って小便をすること。たちしょん。
たち‐しょん【立ちしょん】
[名](スル)《「しょん」は「小便(しょんべん)」の略》「立ち小便」に同じ。
たち‐じに【立ち死に】
立ったままの姿勢で死ぬこと。立ち往生。「矢七つ八つ射立てられて、—にこそ死ににけれ」〈平家・七〉
たち‐すがた【立(ち)姿】
1 立っている姿。 2 舞いをする姿。舞い姿。「久しうこなたの御—を拝見致しませぬによって」〈虎寛狂・比丘貞〉
たち‐すくみ【立ち竦み】
《「たちずくみ」とも》 1 立ったまま動けなくなること。「其処に—になった」〈森田草平・煤煙〉 2 「仏」をいう斎宮の忌み詞。「三宝の名をも正しく言はず。仏をば—」〈沙石集・一〉
たち‐すく・む【立ち竦む】
[動マ五(四)] 1 恐ろしさや驚きなどで、立ったまま動けなくなる。「事故現場を目撃して—・む」 2 身動きしないで、立ちつづける。「腰痛きまで—・み給へど」〈源・宿木〉