の【篦】
1 矢の竹の部分。矢柄(やがら)。 2 ヤダケの古名。〈和名抄〉
の‐かずき【篦被】
矢の鏃(やじり)と篦(の)との接する部分。「押し付けにちゃうど当たって、—砕けてをどり返れり」〈古活字本平治・中〉
の‐しろ【篦代】
矢竹の中に差し込まれる鏃(やじり)の中子(なかご)の部分。
の‐ため【篦撓め】
《「のだめ」とも》矢竹のそりをためなおすこと。また、そのための道具。「金磁頭(かなじどう)二つ—に取り添へて」〈太平記・一七〉
のため‐がた【篦撓め形】
《「のため」が斜めに溝を彫ったものであるところから》 1 ななめ。すじかい。「河中より—におしなされて」〈平家・九〉 2 こじれていること。ひねくれていること。「官にありて何事も—に有うかと思へ...
の‐なか【篦中】
矢柄(やがら)の中ほど。「—過ぎてぞ立ったりける」〈保元・中〉
の‐ぶか【篦深】
[形動ナリ]矢が深く突き刺さるさま。「引き合はせを—に射られて」〈保元・中〉
のぶか・い【篦深い】
[形][文]のぶか・し[ク]矢が深くささっている。「太腿(ふともも)を—・く射られて」〈芥川・偸盗〉
の‐ぶと・い【野太い/篦太い】
[形][文]のぶと・し[ク] 1 神経が太いさま。大胆不敵であるさま。ずぶとい。「—・いやつ」 2 声が太いさま。「—・い声」 [派生]のぶとさ[名]
の‐まき【篦巻】
「沓巻(くつまき)1」に同じ。