こう‐かき【紺掻き】
《「こんかき」の音変化》染物屋。こんや。こうや。「是は年ごろ義朝の不便(ふびん)にして召しつかはれける—の男(をのこ)」〈平家・一二〉
こう‐や【紺屋】
《「こんや」の音変化》染め物を業とする者。また、その家。もと、藍で布を紺色に染める者をさした。染色を行う家は、古くは、紺屋・紅屋・茶屋のように、得意とする専門の染め色で独立していた。こんかき。こ...
紺屋(こうや)の明後日(あさって)
紺屋の仕事は天候に左右され仕上がりが遅れがちで、催促されるといつも「あさって」と言い抜けるばかりで、当てにならないこと。約束の期日が当てにならないことのたとえ。
紺屋(こうや)の白袴(しろばかま)
紺屋が、自分の袴は染めないで、いつも白袴をはいていること。他人のことに忙しくて、自分自身のことには手が回らないことのたとえ。こうやのしらばかま。
紺屋(こうや)の地震(じしん)
申し訳ないの意をしゃれていう語。地震で藍甕(あいがめ)が揺れて中の藍が澄まない意を「相済まない」に掛けたもの。
こうや‐のり【紺屋糊】
紺屋で文様を染め出すとき、白抜きにする部分に塗る糊。こんやのり。
こうや‐やく【紺屋役】
江戸時代、紺屋に課された冥加金(みょうがきん)。藍瓶(あいがめ)の個数に応じて課されたので藍瓶役ともいう。こんややく。
こんや‐やく【紺屋役】
⇒こうややく(紺屋役)
こん【紺】
紫色を帯びた濃い青色。濃い藍色。
こん【紺】
[常用漢字] [音]コン(呉) 紫色を帯びた深い青色。「紺青(こんじょう)・紺碧(こんぺき)・紺屋(こんや・こうや)/紫紺・濃紺」