お‐かいこ【御蚕】
1 蚕を親しみをこめて丁寧にいう語。 2 絹織物。また、絹の着物。「この乞食(こじき)は—を着てゐる」〈浄・博多小女郎〉
おかいこ‐ぐるみ【御蚕包み】
上から下まで絹物を身にまとうこと。ぜいたくな生活をいう。おかいこぐるめ。「—で育つ」
おかいこ‐ぐるめ【御蚕包め】
「御蚕包(おかいこぐる)み」に同じ。「妻妾共に絹布(おかいこ)ぐるめ」〈逍遥・当世書生気質〉
おく‐ぐち【奥口】
1 家の奥へ通じる出入り口。「時に—ざざめいて、はや御立ちと」〈浄・丹波与作〉 2 反物の巻き口には品質のよい部分を出し、織りむらなどのある部分は奥のほうに巻き込んでごまかすこと。「絹物に—せず...
おく‐すじ【奥筋】
奥州地方。東北方面。「登り商に—の絹綿ととのへ」〈浮・永代蔵・四〉
奥歯(おくば)に衣(きぬ)着(き)・せる
物事をはっきり言わず、どこか思わせぶりに言う。→歯に衣着せぬ [補説]「衣(きぬ)」は衣服のこと。「奥歯に絹着せる」と書くのは誤り。
おこととさすけ【お琴と佐助】
島津保次郎監督による映画の題名。正式名は「春琴抄お琴と佐助」。昭和10年(1935)公開。原作は谷崎潤一郎の小説「春琴抄」。出演、田中絹代、高田浩吉ほか。
お‐さく【御幘】
冠の巾子(こじ)に結び下げる白の平絹(ひらぎぬ)。
おさく‐の‐かむり【御幘の冠】
天皇が神事の際に用いる冠。無文の冠で、巾子(こじ)に纓(えい)をかぶせて、白の絹でくくって結び下げたもの。
おし‐おろ・す【押(し)下ろす】
[動サ五(四)] 1 「下ろす」を強めていう語。力を入れて、また、勢いよくおろす。「縹色絹(はないろぎぬ)を膝から—・して」〈紅葉・二人女房〉 2 地位などを、むりやりにさげる。「御心ならず—・...