はんぴ‐の‐お【半臂の緒】
「忘れ緒(お)」に同じ。
ばら‐お【散緒】
細い緒を何本もより合わせて作った鼻緒。「—の雪踏(せった)音高く」〈浮・一代男・三〉
ひも‐の‐お【紐の緒】
衣服につけた紐。多く下紐をいう。「白たへの我(わ)が—の絶えぬ間に恋結びせむ逢はむ日までに」〈万・二八五四〉
ひら‐お【平緒】
幅広く平たい帯状の組緒。束帯のときに佩用(はいよう)する儀仗(ぎじょう)の太刀の緒として使い、腰に巻いて結び余りを前に垂らした。
びんぼう‐ばなお【貧乏鼻緒】
棕櫚(しゅろ)や竹の皮で作った鼻緒。庭下駄などに用いる。
へ‐お【綜緒/攣】
「足緒(あしお)」に同じ。「—つきて山に入りにし荒鷹のいと招(を)き憎き空言なせそ」〈古今六帖・二〉
へそ‐の‐お【臍の緒】
胎児のへそと母体の胎盤をつなぐ、ひも状の器官。胎児はこれを通して母体から栄養をとる。臍帯(せいたい・さいたい)。ほぞのお。
ほぞ‐の‐お【臍の緒】
《古くは「ほそのお」》 1 へその緒。臍帯(さいたい)。 2 生まれた子のへその緒を竹刀で切る儀式。また、その役目の人。「御—は殿の上、御乳つけは橘の三位」〈紫式部日記〉
まえ‐お【前緒】
履物の前壺(まえつぼ)にすげる緒。
みず‐お【水緒/鐙靼】
馬具の名。鞍の腹から垂らして鐙(あぶみ)をつる皮のひも。みずお革。力革(ちからがわ)。