きき‐すま・す【聞(き)澄ます】
[動サ五(四)]心を落ち着けてよく聞く。耳をすまして聞く。「目を閉(つぶ)って、足許(あしもと)の小石を揺(ゆす)る急流の響を—・していると」〈荷風・ふらんす物語〉
きき‐そ・う【聞き添ふ】
[動ハ下二]聞いた上にさらに聞く。「めづらしき事どもを—・ふるかなと、人知れず思ひ知りて」〈源・関屋〉
きき‐そこな・う【聞(き)損なう】
[動ワ五(ハ四)] 1 聞く機会を逃す。「評判の名講義を—・う」 2 聞きまちがえる。聞き誤る。「声が低かったので—・う」
きき‐そび・れる【聞きそびれる】
[動ラ下一][文]ききそび・る[ラ下二]聞く機会を逃して、聞かないままになる。「来週の予定を—・れる」
きき‐ぞん【聞(き)損】
聞いても得にならないこと。聞くだけ損になること。⇔聞き得。
きき‐だ・す【聞(き)出す】
[動サ五(四)] 1 自分の知りたいことなどを、聞いてさぐり出す。「相手の本心を—・す」 2 聞くことを始める。聞き始める。「四月から英会話講座を—・す」 3 においをかいで知る。「食(めし)の...
きき‐つ・く【聞き付く】
[動カ四]心ひかれて聞く。聞き入る。「いと懐しげなるに—・きて」〈源・薄雲〉 [動カ下二]「ききつける」の文語形。
きき‐つ・ぐ【聞(き)継ぐ】
[動ガ五(四)] 1 人から人へと次々に伝え聞く。「昔から語りつぎ—・がれてきた話」 2 続けて聞く。「霍公鳥(ほととぎす)鳴き渡りぬと告ぐれども我—・がず花は過ぎつつ」〈万・四一九四〉
きき‐つたえ【聞(き)伝え】
《「ききづたえ」とも》人づてに聞くこと。また、その話。伝聞。
きき‐つた・える【聞(き)伝える】
[動ア下一][文]ききつた・ふ[ハ下二]人づてに聞く。伝え聞く。「評判を—・えて入場者がふえる」