きえ‐もの【消え物】
1 小道具のうち、舞台でこわしたり消耗したりして1回しか使えないもの。こわす皿、破る手紙、行灯(あんどん)の油、食物など。焚(た)き捨て。 2 贈答品で、食品・調味料、洗剤・入浴剤など、使うとな...
きがどうめい【飢餓同盟】
安部公房による長編小説。昭和29年(1954)発表。山あいの地方都市を舞台に、ある秘密結社による反乱の行方を描く。
きせつのきおく【季節の記憶】
保坂和志の小説。鎌倉を舞台に父と息子の日常を描く。平成8年(1996)刊行。翌平成9年(1997)、第33回谷崎潤一郎賞受賞。平成11年(1999)には、続編「もうひとつの季節」を刊行。
きたかいきせん【北回帰線】
《原題Tropic of Cancer》ヘンリー=ミラーの長編小説。1934年刊。パリを舞台に、作家である主人公の生活と意見を、超現実的手法などさまざまな表現形式を用いて描いたもの。
きたかぜぞふかん【北風ぞ吹かん】
寒川光太郎の小説。昭和17年(1942)刊。同年、富沢一郎の脚色により舞台化された。
きたホテル【北ホテル】
《原題、(フランス)Hôtel du Nord》ダビによる小説。1929年刊。パリの安ホテルを舞台に市井の人々の姿を描き、第1回ポピュリスト賞を受賞。1938年、マルセル=カルネ監督により映画化。
きっ‐かけ【切っ掛け】
1 物事を始める手がかり。糸口。また、原因や動機。「事態打開の—をつかむ」「ふとした—で知り合う」 2 歌舞伎などの舞台で、俳優の出入り、音楽・照明の変化などの進行上の合図となる動作やせりふ。「...
切(き)って落(お)と・す
1 さっと切って下へ落とす。「やにわに三騎—・す」 2 歌舞伎で、振竹(ふりだけ)を用いた仕掛けによって、舞台にかかっている浅葱(あさぎ)幕・黒幕・道具幕を振り落とす。 3 (「幕が切って落とさ...
きづた
《原題、(イタリア)L'Edera》イタリアの女流小説家、デレッダの長編小説。著者の故郷サルディーニャ島を舞台とする。1908年刊行。
きにん‐ぐち【貴人口】
1 茶室で貴人用の出入り口。通常2枚の障子を立て、立ったまま出入りできる。→躙(にじ)り口 2 能舞台で、正面に向かって右側の地謡座の奥にある戸口。