はな‐の‐たもと【花の袂】
1 はなやかな衣服。また、その袂。「いつしかもかへつる—かな時にうつるはならひなれども」〈長秋詠藻・中〉 2 花を袂に見立てていう語。「かりにのみ人の見ゆれば女郎花(をみなへし)—ぞ露けかりける...
はな‐の‐たより【花の便り】
1 花が咲いたという音信。花便り。 2 花が咲いたついで。「とふ人もあらじと思ひし山里に—に人め見るかな」〈拾遺・春〉
はな‐の‐てら【花の寺】
《境内に桜の多いところから》京都市西京区にある勝持寺(しょうじじ)の異称。
はな‐の‐とぼそ【花の枢】
花が一面に咲いて家をふさいでいるようすを戸や扉にたとえていう語。「これやこの憂き世の外の春ならむ—のあけぼのの空」〈新古今・釈教〉
はなのなまえ【花の名前】
向田邦子の短編小説。夫婦間のすれ違いを描く。昭和55年(1980)発表。同年、「かわうそ」「犬小屋」とあわせ第83回直木賞受賞。
はなのノートルダム【花のノートルダム】
《原題、(フランス)Notre-Dame-des-Fleurs》ジュネによる小説。女装の男娼を主人公とする詩的散文小説。服役中の1944年に書かれ、秘密出版。これをコクトーが絶賛し、サルトルらと...
はな‐の‐はる【花の春】
1 花の咲く春。 2 新年。新春。《季 新年》「薦(こも)を着て誰人(たれびと)ゐます—/芭蕉」
はな‐の‐ばんぱく【花の万博】
⇒花博
はな‐の‐ひ【花の日】
19世紀中ごろ、米国で始まったプロテスタント教会の行事。多く、6月第2日曜日に、子供たちが教会に花を持ち寄って礼拝し、病人などを慰問する。《季 夏》
はな‐の‐ひも【花の紐】
「花の下紐」に同じ。「百草(ももくさ)の—解く秋の野を思ひたはれむ人なとがめそ」〈古今・秋上〉