アニマリズム【animalism】
既成の道徳や倫理にとらわれず、本能的欲望の充足を追求しようとする文芸上の思想。日本では岩野泡鳴などの作品に見受けられる。
あのひこのひ【あの日この日】
尾崎一雄の私小説。著者が人生の師と仰ぐ志賀直哉や、同世代の作家達との交流を描いた文学回想録。昭和50年(1975)刊。同年、第28回野間文芸賞受賞。
アバン‐ギャルド【(フランス)avant-garde】
《軍隊用語で、前衛・尖兵の意》 1 第一次大戦後、欧州に興った芸術革新運動。抽象芸術・シュールレアリスムなどに代表される。前衛派。 2 前衛芸術。
アバン‐ゲール【(フランス)avant-guerre】
《戦前の意》 1 第一次大戦前の芸術思潮。自然主義・現実主義・印象主義などをさした。 2 戦前派。特に、第二次大戦前の思想・習慣・生活態度などを持ちつづけている人々。⇔アプレゲール。
アバン‐ポップ【avant-pop】
前衛性と軽み・大衆性を兼ね備えた現代文芸の風潮を表す語。
アブストラクト‐アート【abstract art】
抽象芸術。
あぶらじごく【油地獄】
斎藤緑雨の小説。明治24年(1891)刊。柳橋の芸妓に惹かれ、やがて狂気に陥る地方出身の青年の姿を描く。
アブラムツェボ【Abramtsevo/Абрамцево】
ロシア連邦西部、モスクワ州にある芸術村。首都モスクワの北東約60キロメートルに位置する。元は作家セルゲイ=アクサーコフの領地。19世紀末に鉄道王サバ=マーモントフの支援の下でアブラムツェボ派と呼...
アプレ‐ゲール【(フランス)après-guerre】
《戦後の意》 1 第一次大戦後、フランスなどに興った芸術上の新傾向。日本では第二次大戦後、新文学の創造を試みた野間宏・中村真一郎などが代表。→戦後派文学 2 戦後派。特に第二次大戦後、従来の思想...
アプロプリエーション【appropriation】
1 流用。また、盗用。 2 美術で、既存の芸術作品や既製品・広告などの大衆文化を再構成し、作品に仕立てる技法。1980年代、米国を中心に広まった。盗用芸術。