ゆき‐ふ・る【行き触る】
[動ラ下二]途中で行き会う。行きずりに接触する。「草枕旅行く人も—・ればにほひぬべくも咲ける萩かも」〈万・一五三二〉 [補説]引用例を四段活用とみて、「行きふらば」とよむこともある。
ゆきもち‐そう【雪餅草】
サトイモ科の多年草。四国以西の山地に自生。高さ約30センチ。葉は2枚出て、鳥の足状の複葉。雌雄異株。5、6月ごろ、紫褐色の仏炎苞(ぶつえんほう)をもつ花穂を出す。穂の上部はふくれて白く、餅を思わ...
ゆき‐もよ【雪もよ】
雪の降っている最中。「草も木もふりまがへたる—に春待つ梅の花の香ぞする」〈新古今・冬〉
ゆき‐やなぎ【雪柳】
バラ科の落葉小低木。川辺に生える。枝は弓なりに垂れ、葉は柳のように細くて小さい。春、白い小花が枝上に並んで咲き、雪が積もったように見える。庭や公園によく植えられる。こごめばな。こごめざくら。こご...
ゆきわり‐そう【雪割草】
1 サクラソウ科の多年草。本州中部以北の高山に自生し、高さ約10センチ。葉は根際から出て、へら形でしわがあり、裏面に淡黄色の粉状のものがついている。初夏、淡紅紫色の小花をつけ、名は雪解けとともに...
雪(ゆき)を回(めぐ)ら・す
《「回雪(かいせつ)」を訓読みにしたもの》風が雪を吹き回す。転じて、舞衣の袖を翻して舞う。美しい舞の形容。「舞へる身は—・して」〈菅家文草〉
ゆく‐かた【行く方】
1 行く先。ゆくえ。「我も—あれど」〈源・末摘花〉 2 心を晴らす方法。やるかた。多く打消しの語を伴って用いる。「夏草のうへは繁れる沼水の—のなきわが心かな」〈古今・物名〉
ゆく‐すえ【行く末】
1 これから先のなりゆき。前途。将来。行く先。「子供の—を心配する」 2 進んで行く道の果て。行く手。「流れ出づる涙の川の—はつひに近江の海とたのまむ」〈後撰・恋五〉 3 余命。老いさき。「—短...
ゆ‐げた【井桁】
「いげた」の音変化。「キツネ飛ンデ—ノウチニ飛ビ上ガッテ跳ネ」〈天草本伊曽保・狐と野牛〉
ゆ‐たん【油単】
1 ひとえの布や紙に油をしみ込ませたもの。湿気や汚れを防ぐため、調度や器物の覆いまたは敷物・風呂敷などに用いた。 2 たんす・長持(ながもち)などを覆う布。ふつう、木綿で作られ、定紋や唐草などを...