あばら【荒ら/疎ら】
[形動][文][ナリ] 1 荒れ果てたさま。「女はそのまま—な板敷のうえにいつまでも泣き伏していた」〈堀辰雄・曠野〉 2 すきまだらけのさま。まばら。「うしろ—になりにければ、力及ばで引き退く...
あばら‐や【荒ら屋】
1 荒れ果てた家。破屋(はおく)。やぶれや。粗末な家の意で、自分の家をへりくだってもいう。 2 四方を吹き放した休憩用の小さな建物。あずまや。亭(ちん)。
あば・る【荒る】
[動ラ下二]荒れ果てる。荒廃する。「女の一人住む所は、いたく—・れて」〈枕・一七八〉
あら【荒/粗】
[名] 1 魚などの肉のよい部分を除いた残りの骨や頭。「ブリの—」 2 米のぬか。また、もみ。 3 人の言動や作品のよくないところ。おちど。欠点。「—を探す」 [接頭]名詞に付く。 1 細か...
あら‐あら【荒荒】
[副]《形容詞「あら(荒)し」の語幹を重ねた形》荒々しく振る舞うさま。乱暴なさま。「—と申して追っ帰して候」〈謡・春栄〉
あらあら‐し・い【荒荒しい】
[形][文]あらあら・し[シク] 1 物事のようす、人の行動や気性などが、並外れて激しい。ひどく荒っぽい。非常に乱暴だ。「—・く風が吹きまくった」「—・い声」「—・く席を立つ」 2 手触りがごつ...
あら・い【荒い】
[形][文]あら・し[ク]《「粗い」と同語源》 1 動きが大きく激しい。「波が—・い」「呼吸が—・い」 2 性格や言動にやさしさがなく粗暴である。激しい。「気性の—・い馬」「言葉が—・い」 3 ...
あら‐いし【荒石】
掘り出したり切り出したりしたままで、加工していない石。野面石(のづらいし)。
あら‐いそ【荒磯】
波の荒い海岸。また、岩石の多い海岸。ありそ。
あらいそ‐なみ【荒磯波】
荒磯に打ち寄せる波。ありそなみ。「袖ぬるる—と知りながら」〈更級〉