こけ‐むしろ【苔筵】
[名] 1 苔が一面に生えているさまを、むしろに見立てていう語。こけのむしろ。「み吉野の青根が峰(みね)の—誰か織りけむ経緯(たてぬき)なしに」〈万・一一二〇〉 2 山中のわび住まいの、粗末な...
こもち‐むしろ【子持ち筵】
母親が子と添い寝できるように幅広に作られたむしろ。「ともにねざさの苔莚(こけむしろ)、—と添へ乳して」〈浄・天神記〉
こも‐むしろ【菰蓆/薦筵】
マコモの葉を編んで作ったむしろ。
ござ‐むしろ【茣蓙筵】
「茣蓙」に同じ。
さ‐むしろ【狭筵】
1 幅の狭いむしろ。また、短いむしろ。〈色葉字類抄〉 2 むしろ。「—に衣かたしき今宵もや我を待つらむ宇治の橋姫」〈古今・恋四〉
しちとう‐むしろ【七島筵】
鹿児島県宝(たから)七島産のむしろ。シチトウの茎で織ったもの。
すが‐むしろ【菅筵】
スゲで編んだむしろ。すがたたみ。「心を友と—の、思ひをのぶるばかりなり」〈謡・高砂〉
たか‐むしろ【竹莚/竹席/簟】
細く割った竹や籐(とう)で編んだむしろ。夏の敷物。《季 夏》「浴(ゆあみ)して且(かつ)うれしさよ—/召波」
てしま‐むしろ【豊島筵】
⇒豊島茣蓙(てしまござ)
とう‐むしろ【籐筵】
籐で編んだむしろ。とむしろ。《季 夏》「仏壇の灯がうつりけり—/月斗」