ぐんたいびょう【軍隊病】
立野信之の短編小説。同作を表題作とする作品集は昭和4年(1929)刊行で、副題は「兵士と農民に関する短篇集」。著者のプロレタリア文学作家時代の代表作。
けいぎこう【経義考】
中国の目録書。300巻・目録2巻。朱彝尊(しゅいそん)編。1755年刊。経書を29項目に分類し、著者名・書名・巻数・存否などを記す。翁方綱(おうほうこう)編の「経義考補正」12巻がある。
けいじでん【繋辞伝】
「易経」の一篇。十翼の一。著者・成立年未詳。周易の卦(け)の解説書で、孔子の著と伝えられるが疑わしい。
けちょう【化鳥】
泉鏡花の小説。明治30年(1897)、文芸雑誌「新著月刊」に掲載。著者初の口語体による小説で、全編が橋のたもとの番小屋で母親と二人で暮らす少年による語りとして書かれている。
けん‐いん【検印】
1 検査済みのしるしに押す印。「書類に—を押す」 2 書物の奥付に、著者が発行の承認および発行部数の検査のために押す印。
けんけんろく【蹇蹇録】
外交記録。陸奥宗光著。明治28年(1895)成立。昭和4年(1929)刊。朝鮮半島南部で起こった甲午(こうご)農民戦争から日清戦争・下関条約・三国干渉に至るまでを、外相であった著者の立場から記述...
けんざんばんしゅう【乾山晩愁】
葉室麟の歴史小説。元禄時代の絵師、尾形光琳と、その弟で陶工の尾形乾山をとりあげた作品。平成16年(2004)に第29回歴史文学賞を受賞。著者のデビュー作。
けん‐じ【献辞】
著者や発行者が、本を人に贈るときに書く言葉。著者が恩人・助言者などへの感謝・敬意を表すために書く言葉。献詞。「—を載せる」
けん‐だい【献題】
著者または発行者が他人に本を献呈するとき、書き記す言葉。献詞。献辞。
けんむねんかんき【建武年間記】
室町初期の記録書。1巻。著者・成立年未詳。建武政府が発布した法令や、建武政権下の世相を風刺した「二条河原の落書」などを収める。建武記。