しらみ【虱/蝨】
シラミ目の昆虫の総称。体は微小で扁平。腹部は大きく、頭部・胸部は小さく、翅(はね)はない。吸う口をもち、人畜の吸血害虫。アタマジラミ・ヒトジラミ・イヌジラミなど。《季 夏》
しらみ‐つぶし【虱潰し】
物事を片端から一つ一つ落ちのないように処理すること。「一軒一軒—にあたる」
虱(しらみ)の皮(かわ)を千枚(せんまい)に剝(は)ぐ
きわめてけちなこと。非常に貪欲(どんよく)であることのたとえ。
虱(しらみ)の皮(かわ)を槍(やり)で剝(は)ぐ
小さな物事を処理するのに大げさに行うことのたとえ。
しらみ‐ばえ【虱蠅】
双翅(そうし)目シラミバエ科のハエの総称。体は小形で扁平。翅(はね)は退化的で、鳥類や哺乳類に外部寄生する。馬・牛などの吸血害虫のウマシラミバエが代表種。
しらみ‐ひも【虱紐】
江戸芝金杉通3丁目の鍋屋源兵衛の店で売り出したシラミよけのひも。布のひもに薬を塗ったもの。
しらみ‐ぼん【虱本】
《細字で、字体がシラミのように見えるところから》江戸前期、明暦(1655〜1658)から天和(1681〜1684)ごろに京坂で出版された絵入り浄瑠璃本。
虱(しらみ)をひねって当世(とうせい)の務(む)を談(だん)ず
《「晋書」王猛載記から》人前を恐れぬ態度で時世や政治を論じる。また、傍若無人に振る舞う。