せみ‐しぐれ【蝉時雨】
多くの蝉が一斉に鳴きたてる声を時雨の降る音に見立てた語。《季 夏》 [補説]書名別項。→蝉しぐれ
せみ‐たけ【蝉茸】
オフィオコルジケプス科のキノコ。地中のミンミンゼミのさなぎに寄生、春から夏、地上に出る。形は先がやや丸い棍棒状。冬虫夏草(とうちゅうかそう)の一。
せみのついおく【セミの追憶】
古山高麗雄の短編小説。平成5年(1993)、雑誌「新潮」に掲載。平成6年(1994)、第21回川端康成文学賞を受賞。
せみ‐の‐ぬけがら【蝉の抜け殻/蝉の脱け殻】
1 蝉が幼虫から成虫になる際の、脱皮したあとの殻。《季 夏》 2 中身がなく、外側だけが残ったもののたとえ。
せみ‐の‐は【蝉の羽】
1 襲(かさね)の色目の名。表は檜皮(ひわだ)、裏は青。 2 蝉の翅(はね)。「—よりも軽げなる直衣(なほし)」〈枕・三三〉 3 蝉の翅のような薄い着物や布。せみのはごろも。「—もたちかへてける...
せみ‐の‐はごろも【蝉の羽衣】
「蝉の羽(は)3」に同じ。「一重なる—夏はなほ薄しといへどあつくぞありける」〈後拾遺・夏〉
せみのは‐づき【蝉の羽月】
陰暦6月の異称。薄物を着始める時季であるところからいう。
せみ‐ぶえ【蝉笛】
土製の蝉を上につけた丁字形の竹製の笛。吹くと蝉の鳴き声のような音を出す。
せみ‐ほうぼう【蝉魴鮄】
カサゴ目セミホウボウ科の海水魚。全長約35センチ。体はホウボウに似るが、胸びれは大きく長い。体色は黄赤色で斑点がある。本州中部以南の海の表層にすむ。
せみ‐もと【蝉本】
1 「蝉(せみ)2」に同じ。「雨に濡れて、—つまりて下らず」〈義経記・四〉 2 旗竿(はたざお)の上部の称。「—白くしたる青竹の旗竿あり」〈太平記・一一〉